

〜サブプライムローンにはじまる経済情勢の悪化について〜
先日の続きです。
【サブプライムローン利用者:A】(債務発生)
↑(お金を貸す)
【住宅金融会社:B】(債権発生)
↓(債権を売る)
【投資銀行:C】(リーマンプラザーズもこの機構)
↓(債権を証券化)
【ヘッジファンド:D】(※〔格付会社F〕)
↓
【投資家:E】
・Bについて。
サブプライムローン利用者Aにお金を融資した住宅金融会社Bは、貸金を返してもらえないかも知れないというリスクを負っています。
このリスクを避けるため「リスクコントロール」が行われます。
「リスクコントロール」によって、Bは、投資銀行Cにこの債権を売却して、売却代金を取得します。
このことにより、Bのリスクはなくなります。
よって、BはAにお金を貸すことで得た債権をCに売却して売却代金をもらうことを続けます。
このことで「モラルハザード」(道徳破綻=無責任)が発生します。
・Cについて。
住宅金融会社Bから、債権を購入した投資銀行Cは、リスクを避けるため、債権を売ろうとします。
この時の債権の売却方法は、債権を担保にして証券にして売却するという方法です。
ex.債権が1,000億円なら、1億円の証券にして1,000人に売却する。
この「証券」をDのヘッジファンドに売却するのです。
ちなみに、リーマンブラザーズは、この投資銀行に該当します。
・Dについて。
投資銀行Cから証券を買い受けるヘッジファンドDが、証券を買う際に参考にするのが、「格付会社F」です。
格付会社が、格付けしたものを購入するのです。
・Fについて。
格付会社Fは、投資銀行Cの販売する証券が安全か否かを格付する会社です。
よって、投資銀行Cは、自分達の販売する証券の格付を高く評価してもらおうとします。
その方法は…。
サブプライムローンだけの証券ではなく、普通のプライムローン等とまぜた証券にして、格付を高くしてもらうのです。
・再びヘッジファンドDについて。
そもそもヘッジファンドDは、投資家Eが、自分達の財産を減らさないようにすることが目的でした。しかし、住宅バブルの影響もあり、ヘッジファンドにお金を預けると儲かるようになりました。
投資家E達が儲かるって事は、当然ヘッジファンドDも儲かっているわけです。
ヘッジファンドは証券を買い集めました。
しかし…。
住宅バブルがはじける時代がやってきたのです。
(そもそもバブル=泡ですので、永遠には続きません。)
又、お金を返すことができないサブプライムローン利用者Aも増えてきました。
回収した家が高く売れないということは、Bで発生している債権も回収が苦しくなってくるわけで…。
回収が苦しい波及により、債権・証券が値下がりし始めました。
すると…。
ヘッジファンドDにお金を預けていた投資家E達が、お金の返金を求めて押し寄せました。
しかし、ヘッジファンドはすぐに支払に応じませんでした。
なぜって?。
証券は、サブプライムローンを含む様々な債権がごちゃまぜになって販売されているのです。
よって、投資家達に返金する額がすぐにはヘッジファンドは把握できません。
しかし…。
ヘッジファンドから返金をしてもらえない投資家達は焦ります。
もうお金は戻ってこないのではないかと不安になります。
お金が戻ってこない、損をするという不安が、世界中に流れて、投資家達が、返金を求めてどっと押し寄せます。
これって、どこかでみたことありませんか?。
そう。どこどこの銀行が危ない、どこどこの証券会社が危ない、との話が流れて、預金者や投資家達がそこに押し寄せていましたよね。
それと同じ事態が発生したのです。
一度に返金を求められると、手持ち金が不足して、通常なら倒れないものも倒れてしまうんです。
又、リーマンブラザーズの株を空売りする事態も発生しました。
空売りとは、株を借りてきて、値段が高いところで売却して、安くなったところで買い戻すんです。その差額が儲けになるんですね。
このことで、リーマンブラザーズは、株価が下がってしまい経営が苦しくなってしまいました。
ちなみに、AIGは、ヘッジファンドの買った証券の価値がなくなったら、補填する役目をしていました。
これらが、サブプライムローンを発端とした、リーマンブラザーズ・AIGの一連の流れです。
そして、最近、原油高騰や穀物の値段が上がっています。
実は…。
株価が下がり、株では儲からないので、ヘッジファンドが原油市場に介入するようになってきたんです。
こんな噂が流れたそうです。
もし、アメリカがイランを攻撃したら、原油が入ってこなくなるかもしれない…と。
このことで、原油価格が値上がりし始めました。
すると、儲かるかもしれない、とヘッジファンドが原油市場に介入しはじめたのです。
又、ヘッジファンドは、穀物にも目をつけました。
アメリカでは、とうもろこしからエタノールを作って、ガソリンとまぜます。とうもろこしが車の燃料として使われるようになったのです。
すると、とうもろこしの値段は上がります。家畜の餌の値段も上がります。とうもろこしは儲かるので、小麦農家がとうもろこし農家に変わります。小麦の価格が上がります。
穀物価格に介入したヘッジファンドは儲かっています。
つまり、原油価格(ガソリンの価格)や食べ物の値段が高騰している要因は、サブプライムローンの破綻も要因の一つだということです。
怒濤のようにおしよせてきた、生活への荒波の要因でもある事柄を知ることができた講義でした。
わかりやすく説明してくれた池上彰さんに、感謝<(_ _)>。
原油価格は、少しづつ落ち着きを取り戻してきています。
食べ物の値段も落ち着いてきてくれるといいなぁと思います

さらっと読んだだけでは、わかったような、もうひとつなような…。
1度プリントして、ゆっくり読み返してみます。
経済というと、ちょっと敬遠しそうな分野を、みいみなりに解読してくれて、ありがたい!
もうひとつわからんと言っていた近所のIさんにも、これで偉そうに教える事ができます。
長々と読んでいただき、ありがとうございましたm(__)m。
バラバラに思えた社会現象が、実は繋がりがあったって事に驚き、必死で講義をメモったものをUPしてみました。
私自身、なんとなく解ったような感じですので、足りないところが多くあると思います。
不備な点は、お許し下さい☆。