
映画:「道」。

バンクーバーオリンピックで、高橋大輔選手がフリーの演技で使用した曲「ジェルソミーナのテーマ」の(作曲者は、ニーノ・ロータ氏)映画「道 La Strada」

映画:「道」は、1954年(イタリア)のフェデリコ・フェリーニ監督の作品。
製作:1954年(イタリア)
監督:フェデリコ・フェリーニ
音楽:ニーノ・ロータ
出演:アンソニー・クイン (ザンバノ)
ジュリエッタ・マシーナ(ジェルソミーナ)
リチャード・ベイスハート(イル・マット)
【ストーリー】
大道芸人ザンバノは、貧しい家庭に育った娘ジェルソミーナを助手として金で買い、各地を巡り始める。
ジェルソミーナは、ザンバノから芸を習う。
共に旅を続けるうち、ザンバノはジェルソミーナを妻にする。
だが、行く先々で他の女と遊び回るサンバノ。
そんな生活に耐えられなくなったジェルソミーナは、ザンバノから逃げ出すが、連れ戻されてしまう。
ある日、サーカスの一団に加わったザンバノとジェルソミーナ。
そのサーカスにはザンバノと仲の悪い綱渡り芸人:イルマットが居た。
イルマットの弾くバイオリンの音色に心惹かれるジェルソミーナ。
ささやかな幸せを感じるジェルソミーナの想いも虚しく、ザンバノとイルマットは、仲違いによって警察沙汰に。
ザンバノが拘置所にいる為、ひとり、サーカスの滞在場所に佇むジェルソミーナ。
他のサーカスの仲間に、ザンバノと別れて、一緒に行こうと言われ悩むジェルソミーナ。
そんな彼女の所へ、イルマットがやって来る…。

ジェルソミーナ役のジュリエッタ・マシーナの感情表現が上手い〜

道化師(ピエロ?)として、ザンバノの芸を盛り上げる役所な事に依るとは思うけれど、目の動きひとつに始まり、表情・しぐさだけで、どんな気持ちでいるのか伝わってくる。
映画を観ているんだけど、それプラス、「無声のパントマイム」を鑑賞しているようだった。何らかの音声が聞こえてきて、映画観ていた事を思い出す。不思議な感覚だった。
敢えて、映像や台詞に表さなくても、見ている側に伝わってくるんですもの。
質の良い作品に触れている感覚。
先日の「上方落語を楽しむ会」で落語家さんが話していた言葉。
「私の落語が面白いのは、私が上手いのではありません。皆さんの想像力が素晴らしいのです。落語は想像力をフル活用する芸能です。なので、面白いか否かは皆さん次第なのです。つまり…、面白くないと言うことは…、私が下手なのではなく、皆さんの想像力が欠け…(笑)。」
もちろん、お客さんの想像力だけで物事が楽しめるはずもなく、落語家さんの大いなる謙遜と楽しい笑いを誘う要素も多分に含んであるお話。
でも、様々な事を体験するにあたって「想像力」って大切な要素だと思う。
「想像力」と「感性」と「刺激」。これらの絶妙なバランスが人の心を動かすんだと思う。
何十年も前のモノクロ映画時代のこの作品が、ずっとずっと語り継がれている理由は、見ている人への絶妙な刺激の存在なのかも、なぁんてね(^^)。
「ジェルソミーナのテーマ」試聴サイト
http://www.tsutaya.co.jp/works/20003854.html
とってもいいな

まず、イルマットがジェルソミーナに「これからどうするんだ?」と問う場面。
「サーカスの人達と一緒に行っても、私は今と同じ。何の役にも立たない。役に立たない私の存在意義はないんじゃあないかしら…。」と悩むジェルソミーナ。
悲嘆にくれるジェルソミーナにイルマットが、
「存在している物全てに、存在している事の意味がある。この落ちている小さな石ころだって、存在しているって事は何かの役に立っているって事だ。どういう役に立っているのかは、オレにはわからんがね。」と小石を手渡し、「何で、ザンバノと一緒にいるんだい?。」と尋ね、「連れ戻されてしまったの。」と答えるジェルソミーナに「どうしてザンバノは君を連れ戻したのだろう?。放っておいてもかまわないのに。君はザンバノにとって何かの役に立っているんじゃあないのかい?。」と話し、ザンバノと一緒にいることを決意したジェルソミーナを警察署の前まで送り届ける場面。
送り届けた後、後ろ手に「俺ぁ、役に立たない女はいらねぇや」って立ち去るイルマットの、ちょっぴりカッコつけたキザな姿に萌え…。
ジェルソミーナの事、あ〜んなに優しく元気づけてたじゃん。
あ〜んなに楽しそうにバイオリンとトランペットで練習してたじゃん。
ほんとはジェルソミーナに一緒に来て欲しかったんじゃない(^。^)?。
イルマットは、自分といるより、ザンバノといる方が、ジェルソミーナが幸せになれるって上手に身を引いたんだよね?。
ん〜。いい男だ

もう一つは。。。
ザンバノとの生活を続ける事を決意させてくれたイルマットが、ザンバノに殺され、ショックを受けたジェルソミーナ。寝ている彼女を置いていくザンバノが、彼女が大好きな曲を吹いていたトランペットを去り際、ジェルソミーナの傍らに置く場面。
ザンバノの優しさに、ホッコリ

そして、もう一つ。
ジェルソミーナのよく吹いていたメロディを口ずさんでいた女性から、ジェルソミーナの死を聞き、ザンバノが海辺で泣き崩れる場面。
一見、誰にも愛されず、必要とされないままこの世を去ったジェルソミーナが、実は、誰かの何かの拠り所になっていて、寂しいと思ってくれる人や泣いてくれる人が存在した事。
心が暖かくなった

「存在しているって事は、何かの役に立っているんだ」。
これって、元気になれる魔法の言葉だよね

アカデミー賞受賞式が近いから?。
んじゃ、カンヌでパルム・ドール賞受賞の「甘い生活」も、ご覧あれ。
同じ監督だよん♪。
映画の中で「ブサイク」とか言われてたけど、綺麗な人だよね〜?。
日本版アカデミー賞、宮崎あおいちゃんは、メリケンサックかな。インパクトあったもんね。
んでも、似た感じなら、断然パコちゃんだわ!。
オリンピック熱で温まった勝負熱で、ステキな演技をみせてくれるといいね♪。
春になったら、間近で彼等の演技が見られるよ〜。
チェックオッケー?。
考えなくても目に映るから頭を使わなくていい分、見る側には優しいのかな(笑)?。
基礎からたたきあげた殺陣に代表されるように、力量から感じさせる表現力の集結した作品を望む今日この頃です。
甘い生活は、イタリアの上流階級の話だよね?。
ありがとう。観てみる♪。
舞>そうだね。綺麗な人だよね。私もそう思う。
あおいちゃん、メリケンサックだった。
点の記の楚々とした若奥様役の可愛い〜♪。
パコの出演者陣、激しかったもんね。
妻夫木君が、妻夫木君だと気付かなかった。。。(汗)。
あずささん>今月だっけ?。上村選手も優勝決めたし!。フィギュア陣も良い演技ができるといいね。
そして来月は…、オリンピックメダリスト揃い踏みのショーが♪。
ものすご〜く楽しみ♪♪♪。
ゆうやさん>ほぼCGでできる時代になりましたからね。
くろさわ監督の「羅生門」を観る機会があったのですが、三船さんのアクションに釘付けでした。
雨も、しっかり降らしてあるので、観てる側にも冷たさが伝わってくるっていうか。。。
本物だけの持つ魅力は永遠だと思います。
そういう映画も増えてくれるといいですね☆。