2011年03月24日

SPOT:「旧古河庭園」♪。

平成23年3月24日(木)晴れ

「旧古河庭園(平成18年1月26日・国の名勝指定)」洋館鑑賞レポ。

この庭園は、元勲・陸奥宗光氏の別邸でしたが、御次男が古河財閥の養子になった時、古河家の所有となりました。

バラ園が有名で、もうしばらくすると、色とりどりの美しいバラの花が咲き誇るそうです。

面白いのは、斜めになっている地形を活かし、小高い丘部分に洋館を建て、斜面には洋風庭園を、低地部分には日本庭園が配してあり、門をくぐって見下ろすと「洋」と「和」両方が楽しめる造りになっています目

全体で東京ドーム1個分の広さのあるこの庭園、鮮やかな花々の華やかさと深緑・水辺という、「洋」と「和」のコラボレーションを体験できる事に加えて、オススメなのが大正時代に建てられた「洋館」です。

大正6年5月に竣工。
設計者は、鹿鳴館、ニコライ堂などを設計した英国人ジョサイア・コンドル博士。
レンガ造りの洋館で、外壁は真鶴産の新小松石(安山岩)の野面積で覆われた地上2階・地下1階の建物です。

かなり頑丈に造られていたので、関東大震災でも崩れる事無く、約2千人の避難者を収容したそうです。

なんだぁ、洋館かぁ。。。と大体察しがつくかと思われますが、見学してびっくりexclamationなんです。

まず、1階。

各部屋にマントルピース(排気口を温熱効果を高める為、壁の裏を通してあります)と呼ばれる暖炉があり、応接室の天井には、大正当時実際に使われていたままのクリスタル製のシャンデリアが部屋の中央にあり、シャンデリアの周りをゆったりと囲む楕円形の装飾が施されています。

このシャンデリアの光。。。
夕刻になると、シャンデリアの光がその楕円形の中きっちりおさまりつつも、めいっぱいに映る姿が大変美しいそうですぴかぴか(新しい)
天井に装飾を施すことで、天井にも輝きを映り込ませ、さらには楕円形の中にぴったりおさまる設計になっているそうなんです。

ダイニングルームは、当時、縦に長いテーブルに座って食事をしていたため、遠くの人にも声がよく聞こえるようにと、部屋の壁を上下2つに分け、下部分は声が響くように人間の頭部分位までの高さに木を貼り、上部分にはビロードを貼ることで雑音の吸収ができるよう工夫されています。

他にも15p程の厚い木を彫り込んでいくことにより、薔薇の模様を左右対称に浮かび上がらせたり、天井装飾もできあがったものを貼り付けたのではなく、上を向いて彫り込んだであろう造り等、職人さん達の技が光っていますかわいい

ちなみにお風呂とお手洗いに扇形にタイルが貼ってある技術は現時点で同じものはできないそうです。

そして2階。

踊り場は、普通に洋風の扉が並んでいます。

扉を開けると、そこには。。。

純和風な風景が。。。

実際に体験していただきたいのですが、廊下とは別世界が広がっています。

折り上げ天井はいうまでもなく、神社やお寺でみかける建築様式が随所に取り入れられています。

特に天井の木の木目の向きを縦横にして配置することで市松模様を描き出した部屋は圧巻です。

そしてなぜだか部屋から踊り場へ向かう出入口には襖が。。。確か外から見た時は襖は存在していなかったはず。。。不思議ですね。

他にも、細部に工夫が施されています。

事前に往復葉書で見学の申込をしておき、ツアー形式で案内してくれるのですが、あっという間に1時間が経過します。

現在、同じものを造る事は不可能であろうとも言われている、「和」の建築技術と「洋」の建築技術満載の洋館、もしご興味がございましたら、訪れてみて下さい。

洋館ではバラ園や日本庭園を眺めながらの喫茶なんかも行われたりしているそうです(実施日は確認して下さい)。

これから、お花が美しい季節になりますので、お散歩がてらに、又、お時間がある方は洋館見学をなさりながらの庭園散策なんていかがでしょうか?

[所在地 : 北区西ヶ原一丁目
問合先 : TEL 03-3910-0394
旧古河庭園サービスセンター]

ちなみに、重厚感の増した外壁や、天井への光の映り込みの妙を堪能したいなら、雨の日がオススメだそうです。
posted by みぃみ at 06:07| Comment(4) | TrackBack(1) | SPOT | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
みぃみ様へ、

こんにちは。
コメント、ありがとうございました。
古河庭園へは震災後に行かれたのですか?
洋館に入ったことがないので、参考になりました。
是非、予約して行きたいです。
Posted by まつぞう at 2011年03月25日 23:10
まつぞう様>こんにちは。コメント、ありがとうございます。

行ったのは、随分前になりますが、暖かくなったら行きたいな〜♪と思い、記憶を引っ張り出してきました。

一つ一つ丁寧に説明してくださいますし、工夫の施された部屋を歩いているだけでも、当時の上流階級の暮らしが垣間見えてきます。

ぜひぜひ、訪れてみてください☆。
Posted by みぃみ at 2011年03月26日 03:29
みぃみさん、こんにちは^^

ここのバラは本当に綺麗ですよね〜♪
僕も毎年楽しみにしています!
洋館とバラ園の調和が素敵ですよね^^
あと一月もすれば春バラの季節が来ますね。
待ち遠しいです。
Posted by cyaz at 2011年03月29日 08:16
cyazさん>こんにちは(^^)。コメント、ありがとうございます。

〜道路沿い一歩入れば別世界〜(一句詠んでみました:笑)。

ほんとに心和む場所だと思います。
少しづつ温かくなってきましたし、優しい陽ざしにお出かけしたい度が上がってきています♪。

今年もcyazさんのステキな薔薇のお写真&レポ楽しみにさせていただいちゃいますね☆。
Posted by みぃみ at 2011年03月29日 11:28
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秋のバラフェス/旧古河庭園(2010秋)
Excerpt: 秋のバラフェスティバル/旧古河庭園    10月16日(土)  「旧古河庭園」 
Weblog: 京の昼寝〜♪
Tracked: 2011-03-29 08:18
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