
舞台:「大人の新感線『ラストフラワーズ』」。

【 作 】松尾スズキ (大人計画)
【演 出】いのうえひでのり (劇団☆新感線)
【出 演】
古田新太 / 阿部サダヲ / 小池栄子 / 橋本じゅん / 宮藤官九郎
高田聖子 / 皆川猿時 / 粟根まこと / 村杉蝉之介 / 河野まさと
荒川良々 / 山本カナコ / 平岩紙 / 保坂エマ / 星野源 / 村木仁 / 松尾スズキ
「大人計画」+「劇団☆新感線」=「大人の新感線」
【ストーリー】
身籠もっている妻を連れて一旗あげようとカジノにやってきたチンピラの勝場(橋本じゅん)は、デルタランドの進化工学者サルバドル(粟根まこと)が実験に使う赤ん坊を捜しているという噂を聞き、子供を渡す。
その後、勝場は勝場組を興し、実験により生まれた息子達:軍一郎(阿部サダヲ)と軍二郎(阿部サダヲ)と共に、勢力を拡大。
対抗勢力のオンドルスタン共和国の将軍(皆川猿時)と別れ、日本にやってきた元妻ミンス(高田聖子)とその息子在日オンドルスタン系ヤクザジン・ジョンホン(橋本じゅん)率いる在日オンドルスタン系暴力団・辛龍会と争っていた。
一方、勝場組経営のバーで歌うジン・ジョンホンの愛人nanana(小池栄子)、ビッグダディならぬ貧乏大家族のファットダディ佐伯三蔵(古田新太)←妻はみよ子(高田聖子)、は、国際未解決捜査班•ミッシング!として、元爆弾魔の村西五郎(荒川良々)、副業は漫画家のつげ分析官(村杉蝉之介)等と、不可解な事件を起こす暗殺集団「ラストフラワーズ」について調査していた。
そこへ、ラストフラワーズに加入する病気のフォークシンガー早川速男(宮藤官九郎)、ルポライター砂場ひかる(平岩紙)、元ボーイの取り立て屋 犬塚(星野源)、サルバドルの研究を支援しているセレスティーノ(松尾スズキ)達が現れて…
劇団☆新感線と大人計画の最強コラボレーション。
時事関係・エログロ・組織抗争が地球壊滅にまで発展するスペクタクルな話を歌、殺陣、踊り等、盛り盛りで魅せてくれた。
二役演じてらっしゃる方達。
古田さんと高田さんの変わり身の速さは、絶品。
大阪の子だくさん煩悩とーちゃんが、一転キレッキレの敏腕捜査官に。
大阪の子だくさんしっかりかーちゃんが、立ってるだけでこわ〜〜い大姉御に。
勝場とジン・ジョンホン演じるジン橋本じゅんさんに、高田さん、「あんた、勝場を連れてきな!」って…。
「両方演じてるから、それはちょっと…」と答えるじゅんさんに、「あんたの演技力とキャリアならできるはず」。
できそうでできない要求に、うふっ

もちろん、勝場さんお一人で:笑、でてらっしゃいました。
大阪のとーちゃんかーちゃん時の古田さんと高田さんの長時間生チューには、赤面致しましたです、はい。
そうそう!。子だくさんのうちの子の一人の名前は、振門茶(フルモンティ)!。
すっぽんぽんでの登場。。。
お尻を眺めながら、2月の山田孝之君の舞台「フルモンティ」行きたかった(インフルエンザでダウンしてた)なぁ…と。
阿部サダヲさん演じる双子。
サルバドルの施術により、宇宙人のような風体の天才な兄軍一郎の指揮のもと、通常の風体なるも凡人の弟軍二郎が実際に動いて勝場組をのしあげている設定。
この息子達が、オンドルスタン共和国の将軍皆川猿時さん演じるジョンオク将軍と手を組み、世界をのっとる計画に着手。
だが、息子達の真の狙いは、「人類ネアンデルタール化人計画」の発動。
憎しみという感情を持たないネアンデルタール人に全人類を退化させるというもの。
(争いの源は、憎しみや嫉妬という感情であり、それらの感情を持つようになったのはネアンデルタール人より後の人種。よって、全ての人間をネアンデルタール人化する事で、地球上から争いを無くそうという計画らしい)
そして、ネアンデルタール人化した人類を、自分達が統治する為には脳みそが必要で、その脳みそ確保の対象国がオンドルスタン共和国の民なのである。
一方、世界征服を行おうとするジョンオク将軍が後継者を作ろうとしているのを知った元妻ミンスは、将軍の実の子シンを連れて某国へ。シンと将軍の間のDNA鑑定を申し出るも、既に本物のジョンオク将軍は(プリンセス天功のイリュージョンにより)拉致され、サルバドルが進化させた豚(皆川猿時)と入れ替わっており、DNAが合致する筈も無く、ミンスとシンは、即射殺されてしまう。
後継者どうなるの〜?と思っていたら、シンの子供をnananaが身籠もっており、でも、人類ネアンデルタール人化計画のボタンは押されていて、うわ〜〜っ

地球は、救われる。
実は、兄軍一郎は抜け殻で軍二郎が全ての計画を考え実行していたり、軍二郎が昔殺した女の子は佐伯の長女だったり、「ミッシング!」が、せっかく誰も傷付けずに爆破を楽しんでいた爆弾魔を無理に捕まえようとしたせいで爆破に巻き込まれた男が早川で、早川はそのせいでギターが弾けなくなって貧乏になり暗殺集団に加入していた事だったり、昔、早川が作った唯一の曲「ラストフラワーズ」が、ジョンオクの治める国の民のパニックを沈静化したり…。
うわ〜っと広げた投網を、がっつり魚を捕りつつ、美しく回収するこの作品。
最強に面白かった

12月にWOWOWにて放送有り!。
高田聖子さんの「あのお菓子折らないと供えられへん。これがほんまの菓子折や!」っていう台詞。
「セックスアンドザシティ金融」の女性上司4人のガールズトークにパンケーキ登場。
「お(ん)どれ」という台詞に、踊り出す相手に「踊るな」。等々…。
面白かった♪。
小池栄子ちゃんの歌や演技、観る度、レベルアップ。
ステキにグラマーなのも好感☆。
大家族のお家に天海祐希さんのポスター貼ってあったり、目の前で演技している父ちゃん母ちゃんをそのままスクリーンに実況中継してて、合間のCMに古田さんご出演のCMが入ってたり。
憎しみが争いを生むなら、憎しみという感情を知らなければ平和は保たれる。
極論だけど、わかる気もする。
例え、憎しみという感情があっても、心に沸いた憎悪を消化できるように精進すれば、いいのかな〜と思う。
ラストフラワーズ…。
人生最期の一花をどう咲かせるか…。
たった一度のチャンスは、大切に使いたいよね。
いっぱい笑って、いっぱい考えて、大満足の舞台。オススメ

