2015年11月13日

映画:「ミケランジェロ・プロジェクト」♪。

平成27年11月13日(金)
映  画:「ミケランジェロ・プロジェクト」。
監  督:ジョージ・クルーニー
脚  本:ジョージ・クルーニー/グラント・ヘスロフ
原  作:ロバート・M・エドゼル
キャスト:
フランク・ストークス:ジョージ・クルーニー
ジェームズ・グレンジャー:マット・デイモン
リチャード・キャンベル:ビル・マーレイ
ウォルター・ガーフィールド:ジョン・グッドマン
ジャン・クロード・クレモント:ジャン・デュジャルダン
プレストン・サヴィッツ:ボブ・バラバン
ドナルド・ジェフリーズ:ヒュー・ボネヴィル
クレール・シモーヌ:ケイト・ブランシェット
サム・エプスタイン:ディミトリー・レオニダス
ストーリー:
第二次世界大戦が激化する中、ヨーロッパ各国に侵攻したドイツ軍は、大量の美術品略奪を重ねていた。
危機感を募らせたハーバード大学付属美術館の館長フランク・ストークス(ジョージ・クルーニー)は、ルーズベルト大統領を説得。
歴史的建造物や美術品を守る特殊チーム“モニュメンツ・メン”を結成する。
そのメンバーは、リーダーのストークス以下、メトロポリタン美術館で中世美術を管理するジェームズ・グレンジャー(マット・デイモン)、建築家リチャード・キャンベル(ビル・マーレイ)、彫刻家ウォルター・ガーフィールド(ジョン・グッドマン)、ユダヤ系フランス人美術商ジャン・クロード・クレモント(ジャン・デュジャルダン)ら7人。
略奪された美術品の追跡、発掘、保護を使命としてヨーロッパへ旅立った彼らは1944年7月、フランスのノルマンディー海岸に到着する。
だが、激戦を終えたばかりの連合軍から十分なサポートは期待できず、やむなく2,3人ずつに分かれてヨーロッパ各地へ移動し、別々に任務を遂行することにする。
ストークスたちは、パリで美術品略奪に加わったシュタールという男から重要な地図を奪取。坑道に隠されていた数多くの美術品を発見する。
一方、パリを訪れたグレンジャーは、クレール・シモーヌ(ケイト・ブランシェット)という女性の信頼を得て、ナチが運び出した何千点もの美術品の台帳とそれらの運び先の情報を入手。
だが、その過程で、2人のメンバーが命を落としていた。
やがてドイツに集結したモニュメンツ・メンは、最大の隠し場所と見られる場所に向けて決死の行動を起こすすが、その行く手には、横槍を入れてきたソ連軍の影がちらつき、ヒトラーの自殺によって全てを破壊しようとするナチの脅威が待ち受けていた。


なんとなく、ジョジクルさん=哲学的な人な印象のある私。
ジョージ・クルーニーらしい作品だと思った。
美術や歴史に興味を持ってもらうきっかけとして、学校等でも上映できそうな作品。

しかしまぁ、ジョジクルとマットってスターだわっ…。
サングラスかけて車に乗ってるだけで絵になるし、棒立ちになってるだけで地雷踏んじゃったな危険さが伝わってくる

ヒトラーの故郷オーストリアのリンツに名作を集めた「総統美術館」を作る野望のために、第二次世界大戦中、ヨーロッパ各地から略奪された数々の美術品達。
これらを捜索・奪還し、元の持ち主に返して、保護するために奮闘するのが、このお話の主人公である「7人のモニュメンツ・マン」。
ロシアが敵に回りナチス・ドイツ軍がピンチになった第二次世界大戦末期の1945年3月、アドルフ・ヒトラー総裁は「ネロ指令」を発令。
「ネロ指令」とは、ヒトラーが敗れ、この世から姿を消す時には、敵国には何も残さず、全てを破壊する命令のこと。
破壊されそうになってる貴重な美術品達は、膨大な数。

ヒトラーもピンチだけれど、美術品達も、大ピンチ!!。

行くぞ、我らのモニュメンツ・マン。
ということで、美術品の為に命を懸けて頑張る7人の男達。
7人の男達と共に美術品救出の大きな力となってくれたのは、ヒトラーの腹心ヘルマン・ゲーリングが美術品を隠していたパリのジュ・ド・ポーム国立美術館勤務の女性学芸員クレール・シモーヌ。
クレールの強奪された美術品の行方を秘かに詳細に記したノートのおかげで、ヒトラーのアルト・アウスゼー山荘の側の岩塩坑からも、多くの美術品を回収することができた。
「文化や歴史が無くなったらあとは灰が残るだけ」
彼等が救ってくれた美術品達のおかげで、過去の歴史や文化(築いてきた人類の魂)にふれることができるのね、とありがたく思うと共に、これからも守り続けていく必要があるんだよね、と思った。

そして、「美術品は文化を伝える大切な存在」であることを書いたこの作品を公開にこぎつけてくれたジョージ・クルーニーにも、感謝な作品だった。

さ、ソ連がやってくる、急げ〜な場面、俳優さん達の発音は「ロシア」なのを、字幕は「ソ連」なのは何でだろう?と思ったので、確認。
この時代はソビエト連邦共和国だったのね〜
第一次世界大戦に敗れたドイツは、その後の世界大恐慌に「助けて〜っ」てなっていた。
そこへ、現れたヒトラーは、領土拡大にのりだして、ソ連とも手を結び、フランス含め色々な国に侵攻。
でも、勝手にソ連との条約を破棄しちゃった事で、中立だったアメリカが参戦してきて形勢逆転、敗北。
ソ連にも攻め込まれて、アメリカとソ連によって、国が2分割されちゃった。な、感じ。

三谷幸喜さん作の舞台:「国民の映画」は、ヒトラー政権で宣伝大臣に任命されたゲッペルスの映画作りのお話。
彼はチャップリン作品を愛し、「風と共に去りぬ」を超える作品を作ろうと奮闘。
名作の中に思想コントロールを組み込んで、足を運んだ多くの人を思惑どおりに誘導しようとしてたの。
ヒトラーさん、芸術とスポーツで人々の熱狂と興味を誘い、囲い込んだ所で、自分達の思い通りにしようとしたのかも?。
とはいえ、思い通りにならないなら、全部焼いちゃえは、いけません

楽しかったのは、登場する美術品達。
ユリウス2世の命により、システィーナ礼拝堂の天井画を書いたミケランジェロ。
ミケランジェロは、組み立てた足場に板を渡し、その上に仰向けに横になって、絵を書いていたらしい。
マッドを誘うジョジクルさんの、「ミケランジェロの真似か?」な台詞は、それね

冒頭のヒトラーへ献上する絵を選んでる場面に、セザンヌっぽい絵もあった。
レンブラントの自画像は、生で見た事があるので、映ってる映像には感動しなかったけど、念願叶って、実物を見る事のできた登場人物の喜びは、伝わってきた。

フェルメールの二作品が登場したのには、上がった
PhotoGrid_1446919296623.jpg
『画家のアトリエ(絵画芸術の称賛)』
男性が女性モデルの絵を描いている作品。
この女性は、歴史の女神クリオだといわれているそう。
『天文学者』
天文学者モデルは、フェルメールと同時代のオランダ人科学者アントニ・ファン・レーウェンフックだといわれており「知識と科学の象徴」を表しているそう。

モニュメンツ・マンが奪還した美術品が時代を超えて受け継がれていく様子を表わしている場面に登場する年配の男性は、ジョージ・クルーニー氏の実父のニックさんだそう。

真面目な作品も、いいよね
posted by みぃみ at 14:35| Comment(10) | TrackBack(15) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なかなか面白かったし…
こういった知らない歴史を知ることで、勉強にもなる作品だと思いました♪

美術品を守った英雄たちがいた…
非常に興味深くもあり。

ちょっとキャラの掘り下げが不充分なところが気になったものの、
最後まで楽しんで観ることが出来ましたよ。

ラストのお爺ちゃん…クルーニーの実父だったんですね。
良い表情してました。
Posted by BROOK at 2015年11月13日 17:24
派手さはないけれど、ひきこまれるし、良い映画でした。

まだ終戦から100年も経っていないけれど、救出された美術品たち(特に名品)は大切に今に受け継がれているわけで、これからもずっと大切にされていくものと思います。
文化とは良く言ったもので、物理的なものというだけでなくそういう意味でも大切にしたいですよね。

欧米ではソ連の時もロシアなんですよね。
日本はあえて区別するために崩壊まではソ連って字幕を付けているようですね。
Posted by たいむ at 2015年11月16日 15:55
BROOKさん>こんにちは♪。コメント、ありがとうございます。

大人の真剣なお宝救出!。
エンタメ要素を含みながら、
ご出演のお歴々が楽しく教えてくれる作品でしたね〜(^^)。

そうなのです。お父様だと知って、ほんわかしました。
お父様あってのジョジクルさんの誕生。
ジョジクルさんあっての作品ご出演。
なんだか、ステキ☆です。

これからの美術鑑賞、ますます楽しめそうです。

Posted by みぃみ at 2015年11月17日 10:43
たいむさん>こんにちは♪。コメント、ありがとうございます。

良い作品でしたよね(^^)。

実際に映像芸術等の世界で活動なさっているジョジクルさん達が作ってくれた事、嬉しく思いました。
絵画や彫刻含め、人が作ってきた文化を後の世に伝えていこうとなさっている事に、きゅんきゅんしました。

過去、命を懸けて守ってくれた人達の遺してくれたモノ達を、
引き継いだ私達は、未来に繋いでいく責任もあるんですよね。
Posted by みぃみ at 2015年11月17日 11:22
評価が分かれていて、どっちかというと劣勢ですが(^^)私は結構面白かったし、こういう戦争の隠れた戦いというのは面白いお話だと思いました。
ただ、美術品に煩い息子は、地味だとバッサリでしたが。
TBこちらからもお願いします。
Posted by atts1964 at 2015年11月24日 17:10
atts1964さん>こんにちは♪。コメント、ありがとうございます。

史実を元に、
最初から最後及び未来へ繋ぎたい思いまで、あっさりですが、きちんと書いてあり、
且つちょっぴりエンタメ要素もあって、いい作品だと思いました。

今があるのは、
目立たない場所で頑張ってくれてた人がいたおかげ、と再認識しました(^^)。


Posted by みぃみ at 2015年11月25日 10:33
こんにちは。
なぜかジョージ・クルーニーさんの作品はうとうとするクセが^^;
思ってたよりもハラハラしませんでしたが、実際にこんなことがあったとはびっくりでした。
ジョージさんのパパさんが出てるとは知りませんでしたーよく見とけばよかったわ。
Posted by yukarin at 2015年11月25日 13:59
yukarinさん>こんにちは♪。コメント、ありがとうございます。

うふふ(^^)。
yukarinさん+ジョジクル=うとうと です?。

起伏にとんだ展開では無かったですね。
真面目に作りました、な感じがしました(←ほめてます)。
昔の美術品達を今に遺してくれてありがとうと思いました。
てっきり、大切に保護されて今に伝わっていると思っていましたので、
彼等(←美術品)達も戦争に巻き込まれていたのね…と。

優しい雰囲気のお父様でしたね。
ジョジクルさんもお年を召されるとああいう感じになるのかな〜?とほっこり(^^)。
Posted by みぃみ at 2015年11月25日 15:16
こんにちは。弊ブログにご訪問下さりましてありがとうございました。
確かに起伏に富んだ作品ではなかったですよね。
そんな中で、美術品のことだけでなく、当時の戦時下の国同士の力関係が垣間見えたりするのは興味深かったです。
Posted by ここなつ at 2015年11月30日 12:53
ここなつさん>こんにちは♪。コメント、ありがとうございます。

こちらこそ、ありがとうございます。

そうですね。
力関係や見えない場所でくすぶっている諸々。
兵士さん達や一般の方達の気持ち等も
あっさりですが、ちゃんと描いてあったと思います。

こういう作品の公開は、尊い☆と思いました。
ジョジクルさんに感謝(^^)。


Posted by みぃみ at 2015年12月01日 17:01
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