平成20年7月23日(水)

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先日、桐下駄の作成をしてきました。
こちらが、参加させていただいた「志度桐下駄鼻緒付け体験」等を企画運営なさって下さっている方のブログです。
http://ameblo.jp/tekutekushido/entry-10110874571.html#cboxといっても…、鼻緒をつけただけ

なんですが。。。
これがまぁ、必死でやって1時間半たっぷりかかりました。
参加なさった老若男女皆さん、同じく奮闘しながら、頑張ってらっしゃいましたよっ!。
【下駄と鼻緒】

−そっかぁ、穴に紐を通して結ぶのね。私でもできるかも♪。−
【千枚通し(?)&新聞紙登場】

−え?なんで千枚通し?穴あいてるし…−
(※千枚通し?のような道具の名前は「くじり」だそうです。)
(『志度まちぶら探検隊事務局の姉さん 』さん、ありがとうございます。)
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さぁ、いよいよ本番です!。
ここから奮起奮起!必死な下駄作りの始まり始まり〜。
(といっても、鼻緒付です)
【鼻緒の高さの調整】

−いやぁぁん。なんでくじりに巻き付けてぐるぐるするのよっ!。
えっ?どぉやったの?わがんないい゛〜−
パニックにはまるのでありまする。

まず、下駄上部の穴に鼻緒に付いている紐を通し、くじりに巻き付け、親指と人差し指ではさむ部分の高さの所の調整をしながら固定するんです。
つまり、足の厚みに合わせる調整を行い(このくじりに巻き付けた部分が太いと鼻緒がゆるく、細いときつめになります。女性はくじりの先から3分の1辺りが、男性は、真ん中かちょっと下より辺りが丁度良いそうです)、くじりに巻き付けたまま、ぐるっとひねって紐を結び固定すると、一箇所完成。
その後、下側の2つの穴にそれぞれ紐を通して、互いを交差させたら、交差している紐部分に、片方の紐をくじりを使ってぐるぐると巻き付けていき、またまたぐるっと回して固定。
【下駄紐結び】

むっ、難しいんです。これ。
でも、やっぱり人の手ではなく、くじりだからこそできるこの作業。
すばやく且つ下駄にも傷を付けないように、つける職人さんの技があるからこそ!の作業だと実感いたしました。
そ、そしてっ!。
【完成】

−うっ!嬉しい〜。やっとできた!。めっちゃ嬉しい。−
親切に教えて下さった先生方、ありがとうございました。
さらにっ!
鼻緒を通すための穴の向きも履いた時、歩きやすいように角度を工夫して空けられている事を知り、さらに感動する私だったのです。。。
まさに、
心配り&人の温もり&職人さんの技と愛です。
さぬき市志度町は、桐下駄生産日本一で全国生産の60%を占めています。
各種の木材が下駄材として用いられていましたが、現在では、木の中でも特に桐が、その保温性と軽さ、また優れた吸収性により足の汗を吸収するという利点からよく使われています。もともと下駄を作るのを目的として桐を使用したのではなく、琴を作ったその余り木でたまたま下駄を作ったところ、それまで使用していた材に比べて条件の整った優れた製品ができたことが、桐下駄作りの発端となりました。なので、下駄は湿気の多い日本の風土に適した履き物といえるんだそうです。
鼻緒付けの講習後に、先生をして下さった
、「山西商店」さんの3代目店主:山西就治さんが、桐下駄について、お話をしてくださいました。
ちなみに…、桐下駄生産日本一でシェア60%を支えているのは、今では、山西商店さんともう一軒の、
なんと2つのお店なんです

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まず、基礎知識?。
下駄(履き物全般かもしれません)は、午前中におろすものだそうです。
(←知りませんでした。はい。これから新しい靴は、朝おろします。)
そして、桐の木は、切ってすぐは、水分を多く含んでいるので、1年程天日干しをして、水分を蒸発させ、木がこれ以上反り返らないところまでになってから、加工するんだとか。
今回は、桐を焼き加工して下さっていて、こんな感じの色合いになっています。
落ち着いた風合いで、どんな色のお洋服にも合うなぁ…と思った私。
そして、下駄の光沢。これはなぁに?とお思いでしょうが…。
「いぼたろう」という「ロウ」を使用しているそうです。
イボタの木などに付く、<イボタムシ>という虫から採るのだとか。
イボタムシとは、カイガラムシの一種だそうで、この虫が出すロウ状の分泌物を集めたものが「いぼたろう」なんだそうです。
ニス等と違い、吸水性も履き心地も良く、なにより、下駄本体が呼吸ができる!ってことがポイント。
本体の桐の木さんが、元気でいてくれれば、履いてる方も元気になるっ!つーの。ここ大切です。
もう一つ…、実写版で公開された映画「ゲゲゲの鬼太郎」で、ウエンツ瑛士君が履いているのは、
山西商店さん制作の志度の桐下駄です!。
(山西商店さんでは、福島県の会津桐や、新潟県の越後桐など、国産の桐が使われているのだそうです。)
現在、公開中の
「ゲゲゲの鬼太郎−千年呪い歌」で、
「黒色で鼻緒が白の鬼太郎の履いている下駄!」ぜひぜひ映画館でチェックして下さい。
実は、昨日、観てきました。
山西さんに「黒い鼻緒が白の下駄がピューっと飛んでいく」とのお話はうかがっていたので、ピューの瞬間「で、でたぁ!」。めっちゃ存在感ありました。
およそ2時間中で、下駄の出演シーンの度に、履き心地の良さを知っているので、鬼太郎(ウエンツ君)が歩いている時も、「歩きやすいんだろうな〜」なんて思いながら、観てました。
ストーリーも、今の生活についてあらためて考えます。地球は住んでるすべての共有ですものね。
アクションシーンでは、ドキドキ!。
寺島しのぶさん、めっちゃ迫力です。
観てみて下さいな☆。
「下駄」っていうと、ちっちゃい頃、浴衣を着たとき、履いた記憶があるのですが、汗かくし、重いし、歩きにくかった記憶がありました。
でもでもね、今回、志度の桐下駄を履かせていただいて、びっくり!。
普段の靴より、ず〜っと軽くて歩きやすいんです。
そして、「いぼたろう」君のおかげで、足下は爽やかです。
やっぱり、「品質」と「作る人の履くであろう人達への優しい配慮」が施された靴は、履く人を
HAPPYにしてくれるんだぁ、と実感した一日でした。
「志度の桐下駄」おすすめで〜す。