「四国たかまつ松平藩」をあちらこちら探検できる!と知って参加させていただくことにした
「まちかど漫遊帖」。
普段なにげに生活している自分のまちに何があるんだろう?。
そんな思いが、参加のきっかけ。
美味しい食事に舌鼓、季節の美しい景色を愛でたり、町の穴場スポットや史跡めぐり、
芸術鑑賞、時には自分も作品作りに参加したりできるコースが目白押しなんです
。案内してくれるのは、その町の方達。
まちの重鎮の方や、若くて活気のある方々。
みなさん、とっても魅力的な方々で、ますますその町を好きにさせてくださいます

。
10月18日(土)に参加させていただいたのは、
「宗家 後藤盆プレゼンツ 味わう感じるさぬき漆 Part2」。漆体験ができる♪ってことで、応募。
TERUさんの「VOICE」にお知らせさせていただいた記事は、
こちら。
美術館で漆芸術にふれて、香川漆器の著名な方々のお名前も教えていただいたりしたことを思い出し。
ぜひ、自分も体験してみたーい!。と思ったわけです。
(しかーし!。図工の時代から成績1とか2の私はかなり不安もかかえたりなんかしてた(^^;。)
ちょっと香川県の漆器の歴史をご紹介。
まず、玉楮象谷(たまかじぞうこく)。
高松市の鞘塗師、藤川理右衛門の長男として生まれた象谷は、塗師、彫刻師、絵師らと交友を深め、存清、蒟醤、紅花緑葉など中国伝来の漆塗技法の新しい分野を開拓しました。
明治2年64歳で亡くなるまで3代の藩主に仕え、今日の漆器の始祖といわれるすばらしい作品を数多く残しています。
市内中央公園には象谷翁の銅像があります。
また、高松藩士、後藤太平は、渋味のある漆塗柄を研究し、下絵についた塵の文様にヒントを得て、のちに”後藤塗”といわれる塗手法を創案しました。
さらに発展の功労者としては、重要無形文化財蒟醤技術保持者になった故磯井如真や故音丸耕堂(重要無形文化財彫漆技術保持者)各氏がいらっしゃいます。
また、漆器のうち「蒟醤、存清、彫漆、後藤塗、象谷塗」が四国では初めて国の伝統的工芸品の指定を受けています。ちなみに、後藤太平氏の伝統を受け継ぐ宗家後藤盆の後継者さん自らが、ガイドをしてくださいました。
案内していただいた後藤さんのブログです。
http://taka0416.ashita-sanuki.jp/コースは
JR高松駅→莨谷商店→宗家後藤盆→ホテル福屋→
→豆芳→高松市美術館→岩部保多織→宗家後藤盆
朝9:30高松駅出発。
まずは、
「莨谷商店」(たばこや 蒲鉾店)さんへ。
天ぷら、蒲鉾の老舗さんです。
創業は、江戸時代。
高松藩主の方々もこの味を愛したとか。
ちなみに、たばこやっていうのは、煙草が売ってるってことではなく、
ご本名が「たばこや(莨谷)」さんなんだそうです。
蒲鉾や天ぷらって、冷蔵状態で販売されているのをみかけることも多いと思いますが、新鮮なものは冷蔵保存する必要はないそうです。
なので、こちらには、冷蔵庫はありません。
蒲鉾やお天ぷらは、常温で陳列されています。
なので、タイミングが合えば、熱々できたて

のお天ぷらも味わえるとか。
こちらで、揚げたて熱々の細天とお天ぷらをいただいたのですが、とってもとっても美味しかった

です。
ありがとうございます。
ここで、ひとつ
「新鮮な天ぷら」の見分け方!。新しい天ぷらは、
ぐにーっって半分に折り曲げても、パックリ割れないそうです。細天なら、ぽっきり折れたりせずに、Cの字のまんまでいるってことです

。
いいこと聞きました〜

。
(※注:売り物にこの確かめる処方は行わないように。との事です。)
続いて、「宗家後藤盆」さんへ。
【宗家後藤盆さん】

【後藤太平氏作品】

【後藤塗】

【後藤盆とは】

店内に入り作品を見せて頂いたり鑑賞したり。
そしていよいよ制作です。
手順は、下絵を描いて、漆を塗る部分をくりぬいて、乾かす。
ここでびっくり

。
漆を塗るのは
「庵治石」。
「庵治石」って日本一高価な花崗岩なんですよ〜。
【準備】

【下絵をのせる】

カーボン紙の上に下絵を置いて、書き写します。
【くりぬき作業】
グレーっぽくみえる部分がくりぬいた部分です。
カッターを使いながら地道にくりぬきます。
必死になってて、おもわず、カッターの刃を握りしめた私。
ちょっと流血(笑)。
【なんとなくほぼくりぬいた】

【漆を塗ります】

カシュー漆っていう、ナッツの実からできている漆らしく、かぶれない漆を選んでくださったそうです。
乾くまで、まち歩きへ出発〜!。
わたくし、複雑な下絵を選んでしまい、
そのうえ図工&美術2な技術力なもんですから、かな〜り時間がかかってしまいました

。
とってもとってもくりぬき作業が楽しかった

のですが、かなり焦った。
パニクリそうになった私のところへ、後藤盆の後継者さんやお母様が、頻繁に様子を見に来てくださって、自ら手伝っていただいたりなんかもして、とっても助かったし、嬉しかったです。
ありがとうございました<(_ _)>。
ちなみに、乾いた後の漆をつけるとこ以外のはがし作業は、後継者さんに全てやっていただきました。
私では、絶対できなかったと思います。
っていうか…、私がトロいから???(汗)。
感謝

。
「お腹すいた〜」と作業の終わっている方達の声に恐縮しながら、次の目的地
「ホテル福屋」さんへ。
普段なら、一人では入る勇気を持てなかったであろう場所。
中へ入ると…。
広いロビーはシックな色合い。
とっても落ち着いた気持ちの良い雰囲気。
そして、料理長のお客様が来てから作ってくれるというお料理をいただきます。
【お料理】

旬のサンマだったり栗だったりと心づくしのお料理に舌鼓

。
美味しい〜

。
デザートは、栗のアイスクリーム。

季節に合わせて旬のもので手作りなさっているんだそうです。
シャリッっていう食感とお口に広がる旨さに萌え〜

。
お腹も心も満たされて、元気ハツラツです

。
ちなみに、お箸は「後藤塗」で、「福屋」の文字が入っていました。
「宗家後藤盆」さんでお願いすれば、名入れしていただけるそうです。
とっても使いやすくて、モノもつかみやすかったのでチェック

。
しばらくゆったりとすごして…。
「豆芳」さんへ。
香川県はしょうゆ豆が名産品で、先輩からよく「豆芳」さんのお話はうかがっていたのですが、訪れるのは初めてだった私。
【豆芳さん】

【ほうろく】

「豆芳」の名前の由来は、一代でここまでのお店に築きあげたおばあちゃんの大好きなお豆の「豆」の字とおばあちゃんの旦那様のお名前の「芳」の字からきているんだそうです。
ふっくら優しそうなおばあちゃん。みているだけでほんわか気分に。
そしていただいたお豆。
ウマーッツ!。
ってことでお買いあげ。
私のお気に入りは「ひょうげ豆」シンプルバージョン。
カリッと噛めばお口に広がる香ばしさ。たまりません〜

。
次に、美術館で常設展示(漆)を見学。
そして
「岩部保多織本舗」さんへ。
【岩部保多織本舗さん】

ぼたおりと読みます。
こちらも江戸時代からの香川県の伝統的工芸品。
【保多織説明】

織りすすめて4つめ4つめの糸は少し浮かせる感じで織っていくんだそうです。
凹凸がある織り方なので、肌にぴたーっとくっつくことなく、夏涼しく冬暖かいんだそうです。
ちなみに、現在の大西高松市長もご愛用なさっていらっしゃるとか。
そろそろ出来上がった頃だろう。ってことで再び「宗家後藤盆」さんへ。
ジャーン!!。【完成】

いろんな方に手伝っていただきながら完成した作品です。
嬉しい〜♪。「福屋」さんで使ったお箸がとってもよかったので、本職さんの作品をお買いあげ。

箸袋は「保多織」です。
お箸もお箸袋も様々な種類があるので、選ぶのもまた楽しいです。
こんな感じで、一日すごした2008年10月18日(土)。
とってもとってもいい想い出になりました。
毎日、通り過ぎるだけだった町に対して、沸いてきた親近感や愛着。
そんなステキな感動をいただいた町歩き。
企画・運営・おもてなししていただいた皆さん。
ありがとうございました

。
感謝

です。